オンライン中古CDショップ サンマルチノ 日記
新着案内ついでに日記

26 September

2018年9月26日新着

1.エリオット・マーフィー 「12
2.フィフス・アヴェニュー・バンド 「フィフス・アヴェニュー・バンド」
3.JAMIE CULLUM 「Momentum」
4.ジェイソン・ムラーズ 「MR.A-Z」
5.ジェシー・ハリス 「ウォッチング・ザ・スカイ」
6.JIMMY BUFFETT 「Take The Weather With You」
7.ジム・フォトグロ 「ピュア・ラヴ」
8.KENNY RANKIN 「The Kenny Rankin Album」
9.ライル・ラヴェット 「ポンティアック」
10.ネッド・ドヒニー 「トゥー・ワールズ」
11.ティム・バックリィ 「ライヴ・アット・ザ・トルバドール '69」
12.トム・ウェイツ 「ソードフィッシュトロンボーン」
13.MELODY GARDOT 「The Absence」
14.NORAH JONES 「Not Too Late
15.NORAH JONES 「...Little Broken Hearts」
16.デラニー&ボニー&フレンズ 「オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン」
17.JOHN HIATT 「Hangin' Around The Observatory」
18.RY COODER MANUEL GALBAN 「Mambo Sinuendo」
19.EMMYLOU HARRIS 「Hard Bargain」
20.FLACO JIMENEZ 「Said And Done」 
21.BRINSLEY SCHWARZ 「Surrender To The Rhythm」
22.NICK LOWE 「Labour Of Lust」
23.ドロレス・ケーン&リタ・エリクセン 「時の大地」
24.OYSTER BAND 「Deserters」
25.ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス 「ストリートコア」
26.GERMS 「(MIA) The Complete Anthology」
27.ANTI-NOWHERE LEAGUE 「We Are...The League」
28.FUGAZI 「Red Medicine」
29.NASHVILLE PUSSY 「High As Hell」
30.トーマス・ドルビー 「エイリアンズ・エイト・マイ・ビュイック」 
31.フラ・リッポ・リッピ 「夢で抱きしめて」
32.THE BLOW MONKEYS 「Whoops! There Goes The Neighbourhood」 
33.FINE YOUNG CANNIBALS 「Fine Young Cannibals」
34.GANG OF FOUR 「Entertainment!」
35.KILLING JOKE 「XXV Gathering!」

本日、新着&再入荷分を計35枚、
新着コーナーにアップしました。
どうぞよろしくお願い致します。

ツイッターの方では、
デイにお泊りの日を除く毎晩、
「今日の介護メモ」と題して、
一言書いているので、
長らく介護ブログとなっていた本ブログだが、
ひと月に一回の更新だと、
この一か月を振り返るという感じのネタしかなく、
それなら
Twilogで「介護メモ」で検索して頂ければ、
ほとんど事足りてしまう時が多くあり、
このひと月もまさにそんな感じで、
ここに改めて書くような事がないので、
今回は珍しく、
テレビドラマについて、
NHK朝の連続テレビ小説について書いてみよう。

今週が最終週にあたる只今放映中の『半分、青い。』だが、
これが酷いのである。
どのくらい酷いのかというと、
これまでも面白くない朝ドラというのも多々あったが、
そんな時はそっと見るのを止めれば良かったのだけど、
今回のは酷過ぎて思わずチェックしてしまう。
どこまで酷くなるのだろうかと目が離せないという、
炎上商法に引っ掛かった戯け者のような按配でございます。

ツイッターには「#半分青い反省会」というタグがあり、
ここは主に批判的な視聴者が書き手になって、
毎日のように書き込みがある訳であるが、
皆様、色んな事に怒ったり批評したりして、
あぁ、自分のように炎上商法に引っ掛かった手合いがおるぞと、
思わずチェックしてしまうのが日課になってしまっている。

永野芽郁演じるところの主人公の楡野鈴愛が、
故郷の梟町を出て漫画家になるところまで、
というか漫画家時代の話しは、
まだそこまで酷くはなかったと、
炎上商法被害者の会一員ながら、
擁護しておこう。
梟町時代の幼少期から青春期はそれほど面白くはなかったが、
ま、それも良しとしておこう。
漫画家として連載を持ち、
単行本まで出したが、
結局、次の作品が書けず挫折して以降が、
酷さの疾走を続けていく事になる。
それをここで事細かに挙げていくと、
膨大な量の批評論考と成りかねないので、
ここではある賛否両論を呼んだエピソードに、
着目してみたい。

漫画家を辞めて100円ショップのアルバイトとして働いていた鈴愛は、
映画監督志望の間宮祥太朗演じるところの森山涼次と出会い結婚。
子供も授かる。
家族三人の幸せな生活も束の間、
映画監督への夢が捨てきれない涼次は、
巡ってきたチャンスを逃したくないと、
妻と子を捨てる決断をし、
鈴愛と離婚するという下りのところなのだけど、
これのどこがどう酷かったのか、
脚本としての問題点を指摘しておきたい。

この涼次という男の描かれ方だが、
幼い頃に両親を亡くし、
叔母三姉妹に育てられるが、
大人になり叔母三姉妹の過剰な愛に耐えきれず、
師事する映画監督の下に転がり込み、
そこで生活しながら、
助監督を続けているという設定で、
料理も上手く家事もこなし、
助監督としての気配りも利いていて、
破滅型の天才には程遠い、
器用貧乏的な男として描かれている。
更に幼い頃に両親を亡くしているので、
家族を持てた事を心から喜んでいる。
そんな男が退路を断つためとはいえ、
家族を突然捨てるのである。
イマイチ説得力がないのである。
人気作家の原作本を何年もかけ苦労して脚本化したものを、
師事していた監督に横取りされ、
一度は映画監督の夢を断念。
横取りした事を後悔、反省している監督と作家から改めて、
この作家の新作の脚本及び監督を依頼されるというチャンスなのだが、
百歩譲って家族を捨てるような、
私生活全般が駄目な天才肌の表現者というのもいるけれど、
前述したように涼次の描かれ方にその要素は皆無。
ましてや今度も原作を脚色するという事なので、
無から有を生み出す芸術家肌タイプとは異なる仕事であって、
どうにもこうにも家族を捨てる決断するに至る説得力がないのである。

本作品の脚本を担当した北川悦吏子氏は、
「半分、青い。」鈴愛・涼次の「死んでくれ」「家族は邪魔」発言の真意、脚本・北川悦吏子氏が言及の記事によると、

この回の批判に対して、
「物を創ることに憑かれた人が負う、罪、というものが、私はあると感じているのです」
と涼次に投影したクリエイターの“性”について語り、
「『孤独』で『ひとり』でないと、立ち上がらないものがある」と持論を紹介。
自身も夫と娘がいるが、
「この一年半、私は家族を捨ててたのも同然です。
なにも関知しなかった。そうじゃないと書けなかった。
こんなハンパな作家の私ですら、そうなんです」と涼次の選択に理解を示し、
「友人の脚本家もやはり、別居しました。
物を創るって、隣にいる人からしたら、『罪』なんだ、と思っています。
そしてその本人も辛い。創るだけでつらい」

等とツイートしているそうである。
あの〜、家族を捨てたも同然とか、
別居とかと、
実際に家族を捨てる事との間には高い高い壁があるんですが、先生?
そこは似て非なるものないんじゃないですか、先生?

この脚本家はいちいちツイッターで、
作品について発信しては一部で顰蹙を買っているようだが、
どうしても涼次に家族を捨てさせたかったのならば、
家族を捨てるに至るまでの葛藤や前フリ、
人物設定をしておく事が、
脚本家としてやるべき事であったはず。
書くべき事を書いていなかったからこそ、
視聴者は「なに?この唐突な展開??」と思ったのであって、
表現者としての性を持つ人間として、
涼次を描けていないのが失敗なのである。

いやいやそういう中途半端な人間だからこそ、
自分を追い詰めるために、
家族を捨てたんだと擁護する人も居るかもしれないが、
中途半端な人間が、
夢を追う事によって、
憧れ手に入れた家庭生活を捨てるに至るまでには、
相当な葛藤や説得力ある契機をきちんと表現しておかなくては、
視聴者には伝わらないであろう。

その後の時間ぶっ飛びまくりの展開、
とても必要とは思えないキャラクターの登場、
近過去だからこそ丁寧にしないといけない時代考証の矛盾、
些末なエピソードのそこここにある説得力の無さ等々、
実は上記エピソード以降に、
酷さは更に積み重なり、
書き上げていったら枚挙に暇がないくらいの怒涛のチェックポイント続出で、
どうもこの脚本家は気の利いた台詞を言わせる事や、
恋愛初期や恋愛未満のキュンキュンするシチュエーションというのに主眼を置いていて、
登場人物の造形とか、
各エピソードの説得力とか、
矛盾のない時代背景や細かな場面設定とか、
それら全てをひっくるめた物語の推進力とかにはあまり興味はないようで、
残念ながら半年という長丁場の朝ドラの脚本家をやるには、
あまりに荷が重かったのではないかと言わざるを得ない。
これからは朝ドラにも脚本のお医者さんであるスクリプトドクターが必須と思わせられた、
悪い意味で目が離せない朝ドラとして、
歴史に残る一作となったのであった(まだ後3回あるが)。


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