オンライン中古CDショップ サンマルチノ 日記
新着案内ついでに日記

2014年 9月24日新着

1.ホリデイ・フライヤー 「ユー・メイク・アス・ゴー」
2.KOMEDA 「The Genius Of Komeda」
3.モノクローム・セット 「ウェストミンスター・アフェアー」 
4.VIRGINIA ASTLEY 「Hope In A Darkend Heart」
5.ベン・フォールズ・ファイヴ 「ベン・フォールズ・ファイヴ」
6.DEL AMITRI 「Can You Do Me Good?」
7.ドッジー 「ホームグロウン」
8.FIVE FOR FIGHTING 「The Battle For Everything」
9.IDHA 「Troublemaker」
10.THE PLIMSOULS 「One Night In America」
11.WEEZER 「Hurley」
12.FRANK PAHL & KLIMPEREI 「Music For Desserts」
13.PASCAL COMELADE 「Back To Schizo(1975-1983)」
14.Tahiti 80 「フォスベリー」(

本日、ネオアコ、ギター・ポップ、フレンチ・コーナー関連の
新着&再入荷分を計14枚、
新着コーナーにアップしました。
どうぞよろしくお願い致します。

先週の木曜日は、
ヒューマントラストシネマ渋谷にて、
映画『テロ,ライブ』を観てきた。
先月『怪しい彼女』を観に行き、
十数年ぶりに劇場で映画を観て、
自分にとっての映画館で映画を観る欲が治まるかと思いきや、
欲望は介抱されずに逆に絶賛解放中で、
また今月も観に行った次第。
で、今回は珍しく映画レビューを(ネタバレあり。まだ観ていない方は読まないで)。

自分が韓国の映画にハマる切欠となった映画『チェイサー』で、
狂気の連続殺人犯を演じ、
同じくナ・ホンジン監督の続く『哀しき獣』では、
殺人を依頼される元タクシー運転手、
平安寿子原作の短編小説を映画化した『素晴らしい一日』では、
チョン・ドヨンに借金返済を迫られる元カレを演じ、
その演技の振り幅の広さに驚嘆させられたハ・ジョンウが、
主役のアナウンサーを演じたという事。
また『真昼の決闘』や『12人の怒れる男』と同じく、
映画の中の時間と実際の時間が、
同時に進むリアルタイム劇という事で、
先週公開中の多くの映画、
というか自分の場合は、
韓国映画優先になっているのだけど、
それにしても良作公開目白押しの中、
これしかないでしょ!と決定。

話しは、
テレビのニュース番組で、
国民的な人気を誇っていた人気アナウンサーのユン・ヨンファが、
ある理由でラジオ局に飛ばされ、
ラジオ番組放送中に、
爆弾テロ犯からの生電話。
ラジオ局のそばの麻浦(マポ)大橋が爆破され、
テレビで犯人との独占生放送を続けながら、
事件の真相を追っていくというサスペンス・スリラー。

結論から言ってしまうと、
面白かったのだが、
乗れなかったという感じで、
個人的な評価としては、
積極的におススメというより、
消極的におススメのレベル。

テレビ局への復帰を狙うが、
心底悪い人間に成りきれない
ハ・ジョンウの演技は思った通りお見事で、
その心の動きが見事に伝わる。
韓国映画お得意の疾風怒濤の息もつかせぬ、
ジェットコースター的なスピード感溢れる展開も◎。
多少の無理があっても、
ほとんど気にならないような脚本も流石。
ユンがメモを取るという細やかな演出も冴えてる!

それでは絶賛ではないか?と言われそうだが、
そう、確かに良い!
のだけど何故か乗れない。
自分の音楽の好みで例えるなら、
プリンスやBECKが良いのは判る。
凄い!才能ある!!
でもそれほど好きじゃないという感覚に近いかもしれない。

脚本も演出も演技も上手くて、
マスコミや政府の汚さ、狡さも描写され、
社会的なメッセージまで盛り込まれ、
それでいて一級のエンターテイメントに仕上がっているのに、
何故乗れなかったのか?
と思い返してみると、
初めの設定が盛り込み過ぎたのではないか?
と思い至った。

ある理由でラジオ局に飛ばされたという設定自体が、
そもそも要らなかったのでは?
という根本的な設定に疑問を呈してみたい。
勿論、事件現場から中継する元妻や、
テレビ局の局長との間の話しが、
繋がっているのは判るし、
ラジオ局に飛ばされたけど、
この事件を使って、
またテレビ局のアナウンサーに戻ろうと画策する、
ハ・ジョンウの細かな心の機微の演技を引き出す等、
話しに深みを与える設定であるのは重々承知しているのだけど、
個人的には主役のアナウンサーに感情移入し辛くなってしまい、
話し自体も必要のないバタバタ感が増えてしまい、
リアルタイム劇にするには盛り込み過ぎで、
結果、リアルタイム劇としての妙味が味わえなかった一因でもあったようにも思う。

例えば、ユンがラジオ局に飛ばされず、
人気絶頂の生放送のニュース番組のアナウンサーで、
奥さんは同番組のレポーター。
イメージは清廉潔白そのもの。
生放送の打ち合わせ中に、
犯人らしき人物から電話があった事をスタッフから聞かされるがスルー。
と同時に橋の大爆破。
ユンは自分自身で電話を受け取り、
この遣り取りを生放送しようと打診するという展開で、
ユンの収賄の件も、
特にラジオ局へ飛ばされる事を絡ませなくとも、
突如局長がリークして、
清廉潔白のイメージが!
となった方が驚きの展開になり、
犯人が何故このアナウンサーを選んだかという後の話しにも、
あまり矛盾が無くなるのではないか?
と思った訳だが
果たしてどうだろう?

後、細かいところだけど、
随所で流れるBGMも、
緊迫感を煽りはするものの、
ちょっと余計だった気も。
逆にリアリティの面で薄まった感も無きにしも非ず。

とはいえ、
社会派エンターテイメントとしては、
良く出来ていて、
スリリングだし、
隆盛を極める現代韓国映画界らしい、
安心の出来である事は間違いないので、
もしかしたら当日の自分の気分や体調の問題かもしれず、
もう一度観直したら評価が大きく変わる可能性もあり?
兎に角手に汗握る映画を観たい、
乗りに乗っている俳優、ハ・ジョンウの演技を味わいたい方には、
おススメの一本である事は間違い無し。


posted at 13:33:08 on 09/24/14 by sammartino - Category: 新着

コメントを追加

:

:

コメント

No comments yet

トラックバック